HOME > 取引を学ぶ > 為替マーケットの基礎知識 24時間動き続けるマーケット

  • クロスレートの計算方法
  • 24時間動き続けるマーケット
  • マーケットの参加者達

よく「本日の東京外国為替市場は・・・」と言う言い方をしますが、外国為替市場には証券取引所のような場所はなく、電話や電子取引によって売買がされています。大雑把に言えば、国内の市場参加者全体を総称して東京外国為替市場と呼ぶと言えるでしょう。

東京外国為替市場の参加者は、①銀行市場(インターバンク)では、日本銀行、銀行、為替ブローカー、電子ブローキング、②対顧客市場では、事業法人、機関投資家、ヘッジファンドなどです。更に海外旅行へ行くときの外貨の両替、外貨預金、外貨MMF、個人の為替取引などで参加している個人も広い意味で為替市場の参加者だと言えます。
外国為替市場は基本的には、土曜日と日曜日を除いて24時間、ウェリントン市場に始まりシドニー~東京~香港・シンガポール~ロンドン~ニューヨークと、どこかの市場で常に為替取引が行われ、相場は常に変動しています。この中でも三大市場と呼ばれているのがニューヨーク、ロンドン、そして東京です。
 時差の関係でお互いの市場は重なっているので東京市場が終わるとロンドン市場が開いて、ロンドン市場が閉まるとニューヨーク市場が開くと言うのは大きな誤解です。

例えば東京時間が夜遅くなると東京の人々は帰宅します。しかし8時間の時差(夏時間の場合)があるロンドンは日中なのでどんどん取引が活発になって行きます。取引が時間ごとに区切られている訳では無いので東京にいてもロンドンの人やほぼ同じ時刻のフランスのパリやドイツのフランクフルトの人々と取引が可能です。ロンドンも昼下がりになってくると今度はニューヨークやほぼ同じ時刻のカナダの人々が朝になって出勤してきて取引を始めます。

「東京市場」とか「ニューヨーク時間」と言うのはあくまでも「その時間帯に取引が活発に行われている市場」の事できちっとした時間の分かれ目はありません。
簡単に各市場の特徴について述べておきます。

ウェリントン(ニュージーランド)、シドニー(オーストラリア)

日付が変わってから一番早くスタートしますが、まだまだ参加者が少なく東京勢がやって来るのを待っている感じです。
しかしながら週末に何か事件や七カ国財務相・中央銀行総裁会議などがあった時に一番早く反応します。

東京(日本)

約二、三時間後、東京勢が出社してくると為替市場も徐々に活発になってきます。
特に「仲値」が決まる午前10時近くになると動きが活発になってきます。その一時間後くらいからシンガポール勢や香港勢も加わり取引も賑わってきます。輸出、輸入など国内実需筋が動きやすい時間です。
以前は午前9時から12時を「前場」、1時半から3時半までを「後場」と分けていましたが、今では特に概念としての区切りは無くなりました。東京時間の夕方3時頃になってくるとロンドンの参加者が入ってきます。

仲値とは?

外国為替市場には対顧客市場とインターバンク市場(銀行間取引)の二種類があります。
このうち対顧客市場では個人が旅行に行く際の銀行での両替やトラベラーズチェックの購入、また事業法人によってはあらかじめ決められた取引レートを用いて取引が行われます。
市場は常に変動しているので、一人一人の小額の両替などにいちいち取引レートを提示するのは大変です。インターバンクでのレートは言わば「卸売り価格」でこれに手数料を加えたものが個人や企業に対する提示レートとなります。通常は午前10時頃(大体9時55分)に各銀行はその日の市場の相場展開を見ながら各銀行がその日の仲値を設定しこれに手数料を加えたものを提示しています。
また午前10時頃は「仲値」を狙った投機的な動きなどが出る場合があります。

ロンドン(英国)

ロンドン時間は時間的に東京とニューヨークの間にある事から、世界最大のマーケットとなっています。ロンドン勢が入って来る頃はアジア時間の市場の動きに反応して相場が大きく動く事もあるので気をつけたい所です。東京時間で相場がさほど動かないのにロンドン時間に入った途端突然大きく動く事は良くあります。
またヨーロッパ圏も同様に取引し始めるので、ポンドのみならず東京時間では動きにくかったユーロやその他クロスの取引も活況づいてきます。
参加者も実需筋のみならず中東勢や欧米のヘッジファンドなども入って来ます。お昼頃になるとニューヨークの参加者が加わってきます。

ニューヨーク(米国)

ロンドンの次に多い取引高となっています。経済指標は午前8時半、日本時間で言うと夏時間で午後9時半(冬時間で午後10時半)に発表されますので、ロンドンの参加者や夜遅くまで指標を待つ日本などからの参加者も固唾を飲んで発表を待ちます。米系ファンドなどが参加し荒っぽい値動きになりやすくなります。午後5時以降(日本時間夏時間で午前6時/冬時間で午前7時)は決済する日が変更になるので、取引は少なくなってきます。

外国為替取引の良い点はこのようにして相手さえいれば24時間売買が可能である事ですが、当然24時間取引であるがゆえにテロや戦争などが起きた場合に瞬時に相場が激しく動く事も考えておかなければなりません。

「基調の崩れた相場は地獄の底を見に行くまでとまらない」「投資の世界に絶対はない。明日の相場は誰も分らない。」と言う言葉があるように、何時何が起きて相場が崩れるか判らないのがマーケットです。一度相場が大きく崩れると値幅制限もない為替相場の動きを止める事は誰にも出来ません。

 月曜日の東京時間は比較的ノンビリしている事が多いようです。しかし金曜日の夜は米失業率の発表やポジション調整などいろいろな要因が入り混じり相場が大きく動きやすくなります。
夏場やクリスマス前、イースター前などは休暇に入る市場関係者も多い事から総じて静かな市場になる事が多いですが、その反面参加者が少ない分何かあると相場がいつもより大きく動きやすくなってしまう事も多いので注意が必要です。

市場別シェア

出展:Bank for International Settlements
”Central bank survey of foreign exchange and derivatives market activity in April 2010”

戻る次へ